(24)畑仕事の手伝い

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 5月最後の日、わたし(ぽんきち=仮名)と相棒のぴょんた(仮名)は、長年の友人であるいかたろう(仮名)の畑仕事を手伝った。わたしたちの畑は奈良盆地の一角にあるが、いかたろうは紀伊半島南部の小さなまちに住んでいて、彼の一家の畑もそこにある。わたしとぴょんたは前夜に車で現地入りし、小さなホテルにとまった。朝8時にいかたろうの畑に行き、彼の指導のもと、作業に取りかかった。

 まず耕運機で土をならし、畝を2本ほどこしらえた。いかたろう一家の畑はよく手入れされており、雑草一つなく、土壌がやわらかく土の手触りがとてもなめらかだ。3人で代わる代わる小型の耕運機を使い、スムーズに土をかき起こすことができた。

よく手入れされた畑地で、土の粒が細かかった。小型の耕運機が調子よく前進した

 この畑のそばの木立を抜けて数十㍍歩けば、雄大な海を臨む岩場に出られる。とてもナイスな立地で、さわやかな風が吹き抜ける。紀伊半島は温暖で、気候がよい。わたしのあたまの中を「まるでエブリデイ・リゾートライフじゃないか、いかたろう」という思いがよぎった。しかし、大股開きで畝をまたぐようにして必死に耕運機を走らせるいかたろうの姿をみて、「リゾートうんぬんの話はイマイチそぐわない」と思い、そっと胸にしまった。

 そんなどうでもよいことを考えているうちに、きれいな畝ができた。

鍬を使って畝のかたちを整えた

 これらの畝は、サツマイモの苗を植えるためのものだ。品種は「シルクスイート」と「紅はるか」。どちらも、サツマイモの中でも一際甘みが強い品種で、焼き芋ブームを牽引する存在なのだ(と、AIのGemini が言っている)。いかたろうの指導で、畝の上部に細い溝を走らせ、そこに水をたっぷりとまく。長年の営農経験に基づくいかたろう一家のメソッドである。

サツマイモの苗を植える前に、溝を通してたっぷり水をまいた

 水をたっぷり含んだ畝に、サツマイモの苗を植えていった。やわらかくなっている土壌に苗を差し込み、周囲に土をかけて安定させた。苗が成長するまで、強い日差しを直接受けて弱ってはいけないので、何十本もの軟らかい金属の棒と目の粗い布(蚊帳と同じ程度の目の粗さ)を材料に、畝の覆いを設けた。

畝のサツマイモの苗を植えた。畝の片側だけ、マルチシートで覆うのも、いかたろう式のしつらえである

 いかたろうの奥さんも、わたしたちの知り合いである。畑仕事の合間に、その奥さんがありがたいことにドリンクとお菓子を持ってきてくれた。「まあぽんきちさん、お久しぶり」「やあ、ご無沙汰ですね」。お久しぶり、ご無沙汰とあいさつを交わしたが、実はわたしと奥さんが顔を合わせるのは30数年ぶりである。みんな元気なようだ、よしよし。

 野菜とスイカ、(近所からの差し入れの)とれたれのアジ、作物の苗などをお土産にいただき、わたしとぴょんたはそれぞれのマイカーで、帰途についた。わたしはすぐ自宅に向かったが、ぴょんたはお土産にもらった14株の大和芋を植えるため、奈良盆地の畑に寄ったという。草刈り機で除草も行ったそうだ。ぴょんたはよく働く、えらい男である。(2026.05.31)

ぴょんたは帰りに奈良盆地の畑に寄り、大和芋14株を定植した(当人から送ってきた画像)

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